介護職という職種は離職率が高いことで有名であるが、実際にはそれほど高いわけではない。
全産業において離職率は約15%であるが、介護職では17%と大差はない。
しかし、その17%の内、70%以上もの人が3年以内に辞めており、さらに介護職を辞めた理由の50%以上が人間関係や施設の運営方針などへの不満だと答えている。
一般的に介護職はいわゆる3K、つまり「きつい・汚い・危険」というイメージがあるが、3Kに関係する理由で離職する人は意外にも10%に満たないのである。
結局のところ、介護職を辞める人の多くが職場環境に不満を感じているわけであるが、それでは良い職場の介護施設を見つけるにはどうすればよいのだろうか。
その方法として、求人票から職場環境を推測するという方法がある。
求人票を見る際のコツは2つだ。
まず1つ目は、求人の頻度を調べることである。
同じ施設の求人が短期間に何度も募集されるということは、それだけ多くの人が辞めているという推測を立てることが出来る。
辞める人が多いということは、職場に何らかの問題を抱えている可能性が高いだろう。
2つ目は、報酬の高さである。
基本的に介護業界では介護報酬の上限が定められている。
そのため、従業員に支払える報酬も必然的にどの施設でも同じような金額になる。
そのような中でも高い報酬を提供するということは、それだけ人材不足が深刻であることが伺えると同時に、何かの問題を抱えている可能性が推測できる。
この2つのコツはあくまでも推測に過ぎないものであるが、しかし、ある程度の参考材料にはなるだろう。